チリと欧州連合との暫定通商協定が発効
「暫定通商協定の発効は、チリと欧州連合との間の貿易業務を容易にするための大きな変化を意味しています。無関税で欧州連合の市場へ輸入される製品リストを拡大し、さらに、新たに特恵待遇を受けるためにチリの輸出企業が履行すべき要件を緩和し、簡素化するものです」と、サンウエサ次官は指摘した。 2025年2月1日(土)以降、チリと欧州連合とのすべての通商関係は、欧州議会(2024年2月29日)とチリ国会(2024年11月13日)の承認、ならびに、双方の官報による公告をへて、暫定通商協定(AIC、または、英語の略語からITA)に従うこととなる。 現在の連携協定に存在する(貿易の)第4部を差し替えるAICには、財・サービスの取引と双方間の投資の自由化を定める新たな規定が含まれていて、欧州連合加盟27か国で新たな先進的枠組協定(AMA)のすべての手続きと承認が完了するまで、効力を有する。今のところ、AICと共に、2003年の連携協定の政治と協力の分野は、引き続き有効となる。 国際経済関係次官(SUBREI)のクラウディア・サンウエサは、「暫定通商協定の発効は、チリと欧州連合との間の貿易業務を容易にするための大きな変化を意味しています。無関税で欧州連合の市場へ輸入される製品リストを拡大し、さらに、新たに特恵待遇を受けるためにチリの輸出企業が履行すべき要件を緩和し、簡素化するものです」と指摘した。さらに、こうした変更を適切に準備できたのは、SUBREI、税関、チリ貿易振興局、貿易事業者との間、そして、欧州のカウンターパートとの極めて効率的なコーディネーションのお蔭であると付け加えた。 それまでと比べて、AICの主な変更点の中には、欧州連合による何らかの関税引き下げの対象となる製品の割合が、関税品目の94.7%から99.6%と、欧州連合市場へのチリの輸出ほぼすべてをカバーするように拡大していることがある。「暫定通商協定発効により、現在欧州連合へ輸出されている1,800以上のチリの製品が、関税ゼロの恩恵を受け、4億5,000万人の市場にアクセスできることになります。これは、我が国の地方の輸出品の国際化を強化し、地方経済を多様化するために、極めて重要です」と、サンウエサ次官は指摘した。 条件が改善された製品は主に、オリーブオイル、牛肉、羊肉、家禽肉、豚肉、牛乳、アグロインダストリー製品、調整食料品、サーモン、メルルーサ、マグロの調整品などがある。 EUは、欧州市場において、我が国で認められているすべての地理的表示と原産地呼称(18)を認め、同市場で区別されるように独占権を与えると共に、チリも、欧州の地理的表示や原産地呼称(216)に対し同等の扱いをすることとなる。 「地理的表示は、我が国の文化遺産の一部です。原産の村や地域社会に結びついたこうした遺産を認定することは、チリにとって、とても重要です。例えばこの協定には、いくつか名称を挙げると、カウイルの塩、カピタン・パステネのプロシュット、ピカのレモン、フアン・フェルナンデスのロブスターやイースター島のマグロ、クラカビのお菓子などが含まれています。これによって、欧州市場で差別化することができ、また、本物であることや伝統を評価する消費者の興味を惹くことができるでしょう」と、SUBREIの次官は付け加えた。 また特筆すべきもう一つのテーマは、協定が原産地規則や原産地に関する手順について重要な変更を取り入れていることである。2025年2月1日から、原産地を証明するために、輸出業者が発行する「原産地申告」、もしくは、製品の原産地についての「輸入者の知識」を使用しなければならない。このため、その日付以降、チリ貿易振興局は、欧州連合向けのEUR1証明書の発行を停止し、事前証明団体は、もう欧州市場向けのこうした文書を受け取ることもない。 サービスの分野では、国内のサービス事業者は、欧州のサービス事業者とほぼ同じレベルの待遇を受けることになり、この分野での輸出に好ましい影響を与えることになるだろう。 さらに、労働者の権利や環境の保護といった重要な分野もカバーされると共に、漁業、林業、また、気候変動といったテーマを含め、環境分野では非常に野心的な条項が含まれている。さらに、パリ協定でのコミットメントの実効力のある履行も加えられている。労働者の権利についての国内の取り扱いと一貫する形で、経済的・商業的発展は、労働者の権利といった極めて重要な原則の侵害の上には構築されえないとしている。 […]